インシデントとは、問題やミスを指します。組織で起こりうるインシデントを記録し、追跡できるシステムをインシデント管理ツールと言います。インシデント管理とは、システム向上の為に継続的に改善が必要であり、組織的に取り組む必要があります。インシデント管理ツールを導入する際、ルールを取り決め、インシデントの記録と共有が課題となります。また、関係者への教育も課題になります。デメリットとして、一度では完成しないことと、ツールを導入しても継続的に記録と共有が必要となります。インシデント管理ツールはコストを削減してプロセスを改善し、今後起こりうるインシデントを未然に防ぐことに役立ちます。一つのインシデントにおいて複数の原因の割り出しをするので対策を記録するため、同じケースのトラブルが起こった時に迅速に復旧できるようになります。
情報共有がシステム復旧の一番のカギとなる
インシデント管理を導入して終わりではなく、継続的に使用し続けなければなりません。そのためインシデント管理ツールを使用するのに妨げとなる事象を上げていきましょう。複雑なルールであったり、ルールの徹底ができていなかったりとさまざまな理由で管理遂行が難しい場合、継続的にインシデント管理が難しくなってしまいます。初めからしっかりとしたルールを決めるのではなく、続けて行けるような軽いルール決めをしましょう。ルール、業務プロセスをシンプルにし、管理プロセス毎の目的を定義し、公開する。また目的に則した現状を利用者、管理者に公開し、少ない管理工数で運営をするなど目的を見誤らないように心掛けて組織的な規模でインシデント管理をしていくことが必要となります。続けていく中で少しずつ細かなルールを足したり、逆に少なくしたり改善しながら、組織全体で問題提起し解決していきましょう。
インシデント管理ツールを使用し業務改善を
システム管理において主な問題を整理すると、まず情報が共有化できずに業務効率の低下を招いていることです。次にインシデント対応に時間を費やしてしまい、原因や状況を把握管理できない状態があげられます。システム単位で運用管理しているため、基準も不明瞭となり対応に格差が生じていることも課題となっています。このような状態に陥ってしまった時はインシデント管理ツールを組み込んで業務改善し、組織のインシデント対応レベルの向上に期待ができます。管理対象区分や運用ルールの見直しを図り、情報整理の仕組みの実現、それらの情報を共有します。そうすることにより発生するインシデントを効率的に誰でも管理対応できるシステムを再構築でき、全ての管理者に見えるようにすることにより運用の見直しにも繋がります。結果的にインシデント管理のより業務の基準が明確となり、サービス向上と効率アップに繋がります。